NHKのクロ現プラスにて明日5月22日に、ネット広告の闇第3弾が放送されるようです。
今回のテーマは、水増しインフルエンサー。
いや~、クロ現プラスは本当に良いところを追ってますよね。
こういうネット広告に関する問題は、多くのユーザーに影響を与えていますが、なかなか帯の情報番組で取り上げられません(^^;
ネット広告は、SNSやWEBサイトを多用する方なら、1度は見たことあるくらい身近なことなんですけどね。
過去に放送されたネット広告の闇では、「フェイク広告」や「情報商材の広告」が取り上げられてましたが、そのことについては以下でまとめているので参考にして頂ければと思います。
クロ現プラスにも出た情報商材が詐欺と言われる理由。K氏の正体は?
そして、今回は「水増しインフルエンサー」ということで、まさに今トレンドのテーマと言える内容です。
・水増しインフルエンサーを知りたい人
・今後のネットとの向き合い方を知っておきたい人
目次(クリックすると好きなところから読めます)
水増しインフルエンサーとは?
インフルエンサーってそもそも何?
そもそもインフルエンサーとは何なのかということですが、「影響力」を持った人のことを言います。
簡単に言うと、影響力を持った一般人ってところでしょうか。
わかりやすいところだと、YouTuberなんかはそうですね。
その他にも、ツイッターやインスタなど、SNSのフォロワー数が多い人が「インフルエンサー」と位置付けられています。
おおよその基準としては、「フォロワー数1万を超える人」からインフルエンサーに位置付けられ、その数によってランクも分かれます。
フォロワー数1万以上 | マイクロインフルエンサー |
フォロワー数10万以上 | ミドルインフルエンサー |
フォロワー数100万以上 | トップインフルエンサー |
フォロワー数1000万以上 | 神? |
フォロワーは購入することができる
では「水増しインフルエンサー」とは何なのかってことですが、簡単に言うと、”フォロワーを購入しているインフルエンサーのこと”を指します。
ツイッターやインスタの発信を閲覧されて、自然とフォローされる形ではなく、フォロワーを購入して意図的に増やしているインフルエンサーがいるんです。
実際に「ツイッター 購入」で検索すると、下記のようなサイトが出てきます。
フォロワーを買う、アカウントを購入するなら業界1位のツイッターズ
そのサイトにアクセスしてみると、ツイッター、インスタ、YouTubeのフォロワーやチャンネル登録を購入できるようになっているんですね。
要するに、こういうサービスを利用してフォロワー数を増やし、さもインフルエンサーかのように装っている人が水増しインフルエンサーに当たります。
ではこの水増しインフルエンサーがいることによって、どんな問題が起きるのか?
水増しインフルエンサーによる問題
インフルエンサーが影響力を持ってできること
インフルエンサーは基本的にどんな活動を行っているかというと、「情報発信」です。
価値ある情報や面白い情報など、興味を惹くような情報を発信することによって、フォロワー数を増やしてきています。
その結果、「影響力」を持つようになっているんですね。
じゃあその影響力を利用して、今度は何ができるのか?
だから今インフルエンサーになろうとしている人も、少なくないんですね。
今まで宣伝と言えば、芸能人が出るテレビCMが一般的でしたが、ネットの普及によりSNSのサービスが発展したことで、一般の人が企業の商品を宣伝することも当たり前となりました。
YouTubeでもよく「企業案件」と言って、ゲームやアプリの紹介などが行われていますよね。
事実、こんなデータも出ています。
引用元:https://markezine.jp/article/detail/30509
地上波テレビの広告費が1兆7,848億円に対して、インターネットの広告費が1兆7,589億円と迫ってきているんです。
要するに、一般人(個人)も広告で稼ぐチャンスが出てきているってことですね。
これはインターネットの普及によって、「個人時代」が訪れていることを示しているのではないでしょうか?
一方で口コミ広告に問題が
インターネットの普及によって、多くの人にチャンスが与えられる時代になりました。
YouTubeの企業案件の他にも、インスタで化粧品やサプリメントを紹介することで、その紹介料を受け取っているインフルエンサーもいます。
企業もSNSを利用した口コミ広告戦略で、新規顧客獲得に動いているわけですね。
しかし、フォロワー数がそのインフルエンサーの価値基準となっている中で、水増ししているケースも出てきています。
実際にクローズアップ現代の中でも、
化粧品や健康食品のPRを行うインフルエンサーのある女性は、かつてフォロワーを千人購入した
と証言されているみたいですからね。
当然購入したフォロワーは、その人の発信に価値を感じているわけではないので、広告の効果としては実際のフォロワー数よりも落ちることが考えられます。
これはお金を払う企業側からするとダメージですよね。
また、「広告」とは明示せずに、「ステルスマーケティング(ステマ)」を行う事例も出てきているみたいです。
・ステマとは?
消費者に宣伝と気づかれないように宣伝行為をすること
フォロワー数は増やせるので、インフルエンサーのアカウントを作り、そこで商品を使った感想を投稿することもできますよね。
つまり、正規のインフルエンサーのリアルな感想ではなく、すべてが意図的に作られたものの広告を目にして、消費者が商品を購入している可能性があるってことですね。
「どんな形でも商品さえ購入されればOK」
こういった考え方から起きる行為がネット上では行われているので、インフルエンサーによる広告も今問題となっているみたいですね。
クローズアップ現代が水増しインフルエンサーを潜入調査
昨日放送されたネット広告の闇第3弾ですが、クローズアップ現代が水増しインフルエンサーを潜入調査してましたね。
その調査から以下のことがわかりました。
インスタのアカウント販売は禁止
インスタの利用規約によると、
・自分のアカウントの一部分の購入、販売または譲渡
・他のユーザーのアカウントを使用すること
が禁止されています。
つまり、フォロワーを購入して水増しすること自体、そもそも禁止されているってことですね。
また、フォロワーを売っている業者も、勝手に人のアカウントへログインしてフォローするのは禁止ってことです。
しかし、実際にはこれらの行為が行われていて、現状インスタの運営も取り締まりできていないということでしょう。
フォロワーを購入してみた
クローズアップ現代では、それぞれ3つのアカウントを作り、試しにフォロワーを購入していました。
しかし、開設したばかりで、全く投稿のないアカウントに、1万人のフォロワーが付いていたのです。
おかしな話ですよね(^^;
もしこのアカウントでこれから投稿を始めた場合、もしかするとインフルエンサーと勘違いして影響を受ける人もいるかもしれません。
今はお金さえ使えばそういうことができてしまう状況ってことです。
購入したフォロワーを追跡した結果
クローズアップ現代で購入したフォロワーを追跡した結果、以下の特徴がわかりました。
・世界150ヵ国のアカウント
・95%がブラジルのアカウント
・中東に集中したアカウント
その後渋谷二郎をフォローしているブラジルのアカウントを追ってましたが、フォローしているアカウントを運営しているブラジル人女性は、そのことに気付いていないようでした。
誰かがログインをして、勝手にフォローしているのかもしれませんね。
なお、その女性は母親が1本30円の手作りアイスを売って生活費を稼ぐのを手伝うために、インスタを運営してアイスを紹介していたわけですが、そのアカウントを勝手に商売道具として使っているのは、非常に悪質と言える行為ではないでしょうか?
水増しインフルエンサーとそれを加担している業者は、見ず知らずの人に迷惑をかけているってことですね。
そして、水増ししている本人たちは、そんなことは気にすることもなく、のうのうと稼いでいるわけです。
水増しインフルエンサーの手口
フォローの増やし方には、アカウントののっとりと架空といったものがあります。
1つは先ほども言った、アカウントに勝手にログインしてフォローをしているパターンですね。
主にブラジルのアカウントが乗っ取られているようです。
もう1つは、ロボットによって架空のアカウントを大量に作り、そのアカウントを使ってフォローしていると。
いずれにせよ、非情な手口と言えるでしょう。
インスタ集客を代行する業者も
飲食店などに飛び込みで営業をして、店舗の集客代行をして稼いでいる業者もいるみたいですね。
ただ、フォロワーを見てみると、外国のアカウントが混ざっていたりして、当然こんな形でフォロワーを増やしても宣伝効果はありません。
それで集客代行のお金をとっているわけですから、これは悪質な営業と言えるでしょう。
クロ現プラスが水増しインフルエンサーにおける実害を調査
では実際にどのような実害が出ているのか?
ユーザーにおける実害
まず、水増しインフルエンサーをフォローしているフォロワーですね。
インフルエンサーは、商品やサービスを紹介して報酬を得てますが、実際にはそのインフルエンサーは水増しなわけで、価値ある情報を発信して正攻法でインフルエンサーになったわけではありません。
つまり、その水増しインフルエンサーが発信する情報自体、価値がないってことですね。
しかし、ユーザー側は「フォロワー数=信頼」で評価しているため、そのアカウントが意図的に作られたものとは気付かずに、商品を購入するわけです。
フォロワー数が信頼の指標になっている中で、そこを偽っている時点で、悪質な行為と言えますね。
広告主における実害
一方で、水増しインフルエンサーに報酬を払う企業にも実害はあります。
インフルエンサーの場合、成果報酬ではなく、あらかじめ報酬額が決められた上で請け負うこともあります。
しかし、水増しインフルエンサーのフォロワーは、外国人のアカウントばかりですから、日本人向けの商品を紹介したとしても、その宣伝効果は無いと言えるでしょう。
広告効果が無いのに報酬を払わなければならない。
これは実害と言えますよね。
まとめ
さて、今回はクロ現プラスの水増しインフルエンサーを取り上げましたが、いかがだったでしょうか?
本編が放送され次第また追記しますが、インフルエンサーにもフォロワーを購入している者がいて、そのアカウントで商品やサービスなどの紹介が行われていたりします。
インターネットの普及によって便利なサービスも多くなりましたが、その一方で何でもできてしまう怖さもあるため、ネットとの向き合い方も考えなければならない時代になりましたね。
私のように、普段からこういったメディアや広告を目にして勉強している者なら、こういう問題も特に影響されることはありませんが、一般ユーザーは身近な問題として関わってくることも出るでしょう。
そのためにも、今ネット上の広告ではどのようなことが行われているか、こういう番組で知っておくことも大切ですね^^
最後までお読み頂きありがとうございましたm(__)m