「スマホを1日2回タップするだけで毎日3万円」
YouTubeでこの広告を見た時、正直なところ心が躍る人もいるだろう。
月に十万円近い副収入があれば、子どもたちの塾代や将来の大学費用の心配が一気に軽くなる。
老後の資金だって貯めることもできるでござる。
パート収入だけでは追いつかない現実の中で藤堂健一氏の「AI革命NOVA」は、まるで一条の光のように見えた者もいるはず。

本当にそんな都合の良い話が、この世にあるものなのか、と。
拙者はこの世界に10年以上いるが、美味しい話には必ず裏があるとわかった。
また、藤堂健一氏は元警察官という肩書きで、確かに公務員出身なら信頼できそうだ。
が、本当にそうなのか。
そして何より、投資など経験のないような者が、本当にAIに任せるだけで稼げるものなのか。
そこでこの記事では、藤堂健一氏とAI革命NOVAについてできる限り調べ尽くした結果をまとめたでござる。
目次(クリックすると好きなところから読めます)
【結論】AI革命NOVAが必ず稼げるとは言えない三つの理由
忙しい皆の時間を無駄にはしないよう、まず結論から話そう。
AI革命NOVAを使っても必ず稼げるとは限らない。
一つ目の理由は、投資実績の根拠が不透明なことだ。
「年間勝率97.61%」という数字が大々的に宣伝されておるが、この根拠となるデータを確認できなかった。
運営会社に問い合わせたところ「システムの性質上、詳細な開示は控えている」といったような感じの返答が。
マーケティングで様々な数字を扱ってきた経験から言えば、本当に優秀な実績があるなら、もう少し具体的な説明があって然るべきだ。
二つ目の理由は、高額な参加費用とリスクの関係。
実際に問い合わせを進めると、初期費用として三十万円近い金額が必要になることが分かった。
拙者の家計で言うと、これは子ども二人分の三ヶ月分の塾代に相当する。
「確実に稼げる」と謳っているにもかかわらず、この金額を最初に払うという仕組みにどうしても違和感を覚えた。
そして三つ目の理由が、法的グレーゾーンでの運用だ。
調査を進める中で、NOVAの実際の投資先が、スポーツベッティング(賭け事)であることが判明した。
これは日本では法的にグレーゾーンの分野である。
会社員として副業で法的リスクを抱えることは、避けるべきではなかろうか。

以上のことからも、AI革命NOVAは確実に稼げるとは言えない、また稼げたとしてもリスクがあると拙者は思う。
藤堂健一氏のAI革命NOVAを調べた結果

NOVAの広告を見たときの印象
YouTubeでNOVAの広告が流れたのは、ちょうど子どもたちの夏期講習代を払った直後だった。
「一日二回タップすれば月10万円」この文言を見た瞬間、心が躍るのも無理はない。
月十万円あれば、パート収入だって軽く超えてしまう。
当然この広告を見た人は、これなら子どもたちの教育費も安心できるし、妻にもう少し余裕のある生活をさせてやれると考えるであろう。
また、藤堂健一氏が元警察官という肩書きも安心材料だ。
公務員出身なら、おかしな投資には手を出さないだろう、と。
NOVAの仕組み
NOVAの公式サイトでは、投資の仕組みについてこう説明している。
AI技術を活用した自動投資システムで、市場データを瞬時に解析し、最適なタイミングで取引を実行。
ユーザーはスマートフォンで一日二回タップするだけ、と。
説明を読む限り、確かに魅力的に見える。
しかし、これまでの経験から「具体的でない説明には注意が必要」ということが言える。
どの市場で、どのような商品を、どんなアルゴリズムで取引するのか。
肝心な部分が曖昧であったので、拙者も確信を持つことができなかった。
実際の投資対象
さらに調査を進めると、驚くべき事実が判明した。
NOVAの実際の投資先は、株式市場でもFXでもなく、スポーツベッティングだ。
つまりサッカーの試合結果に賭ける「賭け事」だったのだ。
具体的には「1XBET」という海外の賭博サイトを使用している。
このサイトは日本では法的にグレーゾーンに位置するため拙者は愕然とした。
これは「投資」ではなく「ギャンブル」だ。
勤め人として、副業でギャンブルサイトを利用するリスクを考えると、とても受け入れられるものではないであろう。
藤堂健一氏の経歴を徹底調査【元警察官は本当か?】

NOVAの公式サイトによると、藤堂健一氏のプロフィールは、元兵庫県警察官。
十年間にわたりAI投資システムを開発・運用し、年間勝率97.61%を達成、現在は投資教育事業を展開している、とのこと。
一見すると申し分のない経歴だ。
しかし、調べを進めるうちに疑問が湧いてきたのである。
藤堂健一氏の過去の活動について具体的な情報がほとんど見つからなかったでござる。
十年の投資実績の詳細なデータが公開されておらず、投資教育に関する資格や認定の記録も見当たらない。
メディアでの取材記事や専門誌での掲載歴も確認できない。
本当に97.61%の勝率を十年も維持していたなら、投資業界ではかなり有名になっているはずだ。
それこそ昨今は、YouTubeやSNS、その他メディアなどに、有名投資家が出るのは当たり前でござるからな。

AI革命NOVAの初期費用と運用コストの全貌【家計への影響度】
参加に必要な初期投資額
NOVAへの参加費用について、実際に問い合わせてみた。
粘り強く聞いた結果、以下の費用構造が明らかに。
初期費用として29万8000円が必要で、内訳はシステム利用権が19万8000円、初期サポート費が5万円、そして取引用資金が5万円(最低額)であった。
合計で約30万円でござる。
これはサラリーマンの手取りと同額か、それ以上に匹敵する額だろうか。

家計で考えると、これは子ども二人分の塾代三ヶ月分、住宅ローン三ヶ月分、家族四人分の食費四ヶ月分に相当する。
月額費用と追加料金の仕組み
さらに詳しく聞くと、月額費用も発生することが分かったのである。
月額費用は1万9800円で、システム利用料が1万5000円、サポート費が4800円。
年間で計算すると23万7600円。
初期費用と合わせると、一年目だけで53万円以上の出費が予想できるだろう。
また、取引で損失が出た場合の追加入金についても曖昧な説明だった。
「基本的には追加入金は不要」と言いながらも、「より大きな利益を狙うなら資金を増やした方が良い」という言い方をされ、結局のところ追加費用の可能性を否定されていない。
そりゃ投資やギャンブルは資金がある方が強いし、利益を高めてリスクを下げられるからな。

AI革命NOVAのリスクと注意点【会社員が知るべき重要ポイント】

副業規定への抵触リスク
多くの企業では副業に関する規定がある。
NOVAの実態がスポーツベッティングである以上、これは会社の副業規定に抵触する可能性は高い。
過去に会社の就業規則を確認したところ「ギャンブル性のある行為での収入獲得」は明確に禁止されていた。
副業収入が年間20万円を超えると確定申告が必要になる。
その際、スポーツベッティングからの収入である旨が税務署に知られるとどうであろうか。
万が一発覚した場合、懲戒処分の対象となるリスクは考えられる。
投資元本割れの可能性
「勝率97.61%」という宣伝でも、以下のリスクは避けられない。
どれだけAIが優秀でも、スポーツの結果は100%予測できないこと、システムトラブルが発生した場合、大きな損失を被る可能性がある。
そもそも野球なんて9回裏からの大逆転なんてこともあるし、スポーツの勝敗をシステムを使って当てるのは再現性があるとは言えない。
また海外サイトでは、突然の資金引き出しが制限されるケースがあることを理解しておくべきだ。
家族への説明責任
最も重要なのは、家族との関係だ。
妻に「スポーツの賭けで稼ごうと思う」と説明するのは現実的ではなかろう。
隠し続けることもできないし、バレた時の信頼失墜は計り知れない。
失敗した場合の家計への打撃は、子どもたちの進学にも影響する。
30万円の初期費用は、子どもの大学受験費用から捻出することになり、教育の機会を奪うことになりかねない。
会社員におすすめの安心の副業【投資代替案】

つみたてNISAでの堅実な資産形成
NOVAのようなリスクの高い投資に手を出すより、堅実な資産形成を選ぶ手段もある。
特につみたてNISAは国が携わり推奨しているため、会社にバレるリスクやオンラインカジノのようなリスクもない。
また、非課税での投資が可能で長期投資でリスクを分散し、金融庁が選定した優良な投資信託を選べば、安心して投資を行うこともできる。
NOVAのような派手な利益は期待できないが、確実性が段違いだ。
会社員でも始めやすいスキル系副業
副業で稼ぐなら投資以外にも選択肢はある。
特にスキル系の副業はおすすめで、拙者も「ブログ」を副業に選んでから時間や収入の確保ができ、最終的には独立することもできた。
また、ブログをやっているとWEBライターとして稼ぐこともでき、一記事三千円から五千円程度だが、それで月2.3万の副収入を作ることもできる。
さらに今は「AI」を味方につけることもでき、作業を効率化して今までよりも楽に稼ぐことだって可能でござる。

ブログなら時間をかければかけるほど収入になりやすく安定性も増していき、何より家族にだって堂々と説明できる。
もしそんなAIを使ったブログに興味がある者は、以下の記事にも目を通してくだされ。
Live in the Shadows ~あなたの人生を変えるためのAI時代で稼ぐための無料講座~
まとめ
さて、今回は三週間にわたる徹底調査の結果、拙者はNOVAへの参加を見送ることにした。
その理由を改めて整理すると、
・97.61%の勝率という数字の根拠が不透明である
・「投資」ではなく「ギャンブル」である実態や、法的グレーゾーンでの運営
といったことが挙げられる。
また、確実な出費に対する不確実性のあるリターンという経済的リスクに加え、副業規定への抵触の可能性や懲戒処分などの職業上のリスクも避けられるかわからないでござる。
そういったリスクの中で副業をやるのであれば、NISAだったりスキル系の副業で堅実に稼いでいく方が、まだ現実的ではなかろうか。
ひとまず、同じような悩みを抱える皆が、賢明な判断をすることを願っている。
